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日本で初めての国立ハンセン病療養所
長島愛生園にやってきました。

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1930年に作られたこの建物は、園の運営に関する業務を1996年まで行い、
現在は長島愛生園歴史館として開館、誰でも無料で見学可能。
めちゃくちゃまじめな場所ですが、どうぞお気軽に入ってみましょう。

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トビラのドアノブに書かれた、「オス」と「ヒク」のレトロ調文字に胸キュン。

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建物の中はキレイに改装されていて
各部屋ではハンセン病の歴史や知識を紹介。

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ハンセン病とは平たくいうと感染症であり
昔は有効な治療法がなく、国の政策として療養所への隔離が行われていました。
現在ハンセン病は薬によって完全に治癒する病気であること。
現在入所している方は、ハンセン病による後遺症をもった方であるということを覚えておこう。

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ハンセン病の歴史や、社会的弱者に対する偏見や差別、
患者の生活の様子や、法律を変えるための運動や事件など
わかりやすく解説され、ふむふむが止まらない。

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ハンセン病について学んだあとは、実際に周りに残されている史跡をめぐってみよう。
こちらは多くの入所者が上陸した収容桟橋の跡。
入所時、家族などの付添い者もこの桟橋までしか入ることができず、
入所者にとっては社会や家族との別れの場所にも。

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入所するとまずこの収容所に収容され、各種の検査や入所手続きが行われます。
現金などの禁止物品の取り上げ、消毒風呂への入浴、持ち物の消毒なども行われました。

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中に入ることもできるので、足を踏み入れてみよう。

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賢そうなキレイ事が思いつきませんが
すごく雰囲気がよくて、ここが見たくてここまで来ました。

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身体検査や写真を撮られたホール。
スタジオかのようにわざとらしく置かれたベッド、
白い壁と大きな窓が、教会のような荘厳な雰囲気を形成。

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左の釜は、着ていた衣服を煮沸消毒した釜。

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クレゾールの入った消毒風呂で、全身消毒。

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「見た目がステキだから」の理由でここに来て、
ハンセン病に興味を持ってくれたら、それでいいのでは。

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現在でも多くの患者が住んでいる園内には
あちこちからラジオが流れ、目が見えなくなった患者が
この音を頼りに場所がわかる仕組み。

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こちらは監房。
開園と同時に設置され、当初は秩序維持を目的としていたところ、
実際には逃走した者を多く収監。

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ここは歌人「明石海人」という人が住んでいた場所。
海人は目が見えなくなったあと、この場所で短歌や俳句に才能を発揮。
入所者に大きな希望を与えたんだそう。

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ハンセン病に対する偏見や差別の目は患者のみならず家族にまで及んだため、
遺族が遺骨を引き取ることも難しく、帰る場所のない無縁仏が多く残っている納骨堂。

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公衆電話ボックスには普通のプッシュホンが設置。

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ハンセン病に関する正しい知識を学びながら
瀬戸内海のすばらしい景色と古い建物を味わいに訪れてみて。


長島愛生園歴史館

住所: 岡山県瀬戸内市邑久(おく)町虫明6539
TEL: 0869-25-0321
開館時間: 9:30~16:00
休館日: 月曜・金曜、年末年始、夏期休館日あり
公式サイト: 長島愛生園歴史館




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