知らずに初めてこの前を通った時は
「なんだあれ！？」と衝撃を受けました。
西武百貨店大津店です。



目を引くのはやはりこの、今まで見たことのない、想定外に飛び出した避難階段でしょう。
このアクロバティックなデザインは一度見たら忘れられませんね。




設計者は菊竹清訓（きくたけきよのり）という人で
建築好きの間では有名なんでしょう。
素人目で見ても強烈なインパクト。
美術館か文化会館か？？と特別な公共施設かと思ったら、百貨店だったという２度のビックリ。



ここが作られた1976年当時、千日デパート火災など百貨店の火災が相次いだことから、避難階段をいっぱい作れとお達しがありました。
その難題を逆にデザインに取り入れ、安全安心を見える化したのがこの避難階段なんだって。
一休さんのとんちのごとく、くるっと平和解決～！



さらに百貨店の造りとして珍しいのが、ひな段状になっているテラス。



テラスを歩くことで、太陽の光を浴びながらウインドウショッピングができるというナイスなアイデア。
周りには緑も植えられて、ここだけは街の喧騒から離れた異空間。



レストランのある６階のテラスでは、昔は外でも食事ができたりしたのかな？？
テラス席のある百貨店なんてこの時代斬新だっただろうな～




６階７階は吹き抜けになっていて、レストランや催事場になっている。
ちなみにこの吹き抜けの形は、琵琶湖をイメージしているとかなんとか。



三角形のガラス窓のスペースには以前、鳥が飼われていたんだって。
夢あるな～



７階では西武大津店のあゆみ展も開催。
こちらは開店前の広告。
西武の文字も、開店日時も記されず、なにかが起こるわくわく感だけを伝えた前代未聞な広告。



そしてこちらが開店当日の新聞。
きょうは朝から、びわ湖の波もざわめいている。
というキャッチーなコピー。
一体誰が考えたんでしょうか！？
糸井重里かな？



びわ湖のほとりに西武百貨店をはじめ、流行をいち早くお届けする専門店街。
世界の味覚を集めたレストラン街など、東西の一流店ばかり130店が結集。
劇場もあります。
ガーデンテラスもあります。
新しい出逢いのある７階建ての街。
さあ、あなたはどなたとあの白い階段をのぼりますか。



こちらは開店記念のマグカップ。
あの開店前の広告と同じ箱に入ったかわいいデザインのマグカップ！
欲しい！！



1996年にはリニューアルも。
やたら外国人モデルを使いたがるのがこの時代のトレンド。



夢と希望が詰まった広告。
大津におしゃれなお子様がふえますね！！！



今もだけど、もっと素敵なママが好き。
と気を使ったセリフに胸打たれますな～！




そんなカッコイイ見た目の西武大津店が２０２０年８月３１日で閉店してしまうんだって。
でもまだ建物自体は４４年しか経ってないんだし、別の企業が入居して再利用してくれるといいんだけどな～




西武大津ショッピングセンター

住所：　滋賀県大津市におの浜2-3-1
営業時間：　１０：００～１９：３０




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