珍好きのみなさん誰でもご存知
高知の有名珍建築、沢田マンション(通称:沢マン)にやってきました。
沢田マンションとググッてみれば、千も万も超える検索結果が出てくるほど書かれに書かれ、撮られに撮られた物件ですから、もういまさら解説はいいでしょう?
基本情報をあっさり紹介いたしますと、沢田マンションとは
●建築ド素人の夫婦2人が設計図なしで建てたセルフビルドマンション。
●部屋数およそ70、現在100人以上が入居。
●1971年から建設開始、現在の規模になったのは1985年ごろ。
●増築に増築を重ねた外観などから、日本のサクラダファミリア、九龍城と呼ばれている。
見れば見るほど複雑なかたちをしていておもしろい。
まるでこどもが描いた伝説の生き物のような自由度。
素人なのに、逆に素人だから固定概念なしで作れたのかも。
実物を目の前にするとその圧倒的な存在感でぶっ倒れそうに。
しばらくポカン顔で立ち尽くしてしまいました。
沢田マンションの家賃は1室2万円台~5万円台。
高知市内の相場より2~3割格安。
もともとは母子家庭など困窮状態にある人々の入居が優先だったところ、近年はその建築に魅了された意識の高い若者の入居が増加。
マンション内には事務所やお店、ギャラリーなどもできて、いろんな人が出入りしやすい環境。
マンションの入り口には野菜や果物の無人販売コーナー。
ここを通る人は必ず手を伸ばし、中を確認するほどの人気。
こちらはインテリア的に置かれた発動機コレクション。
製材機を動かし、発動機を動かし、地下水をくみあげるポンプを動かしと、マンション建設におけるさまざまな場面で活躍してきたもので、コレクションは40台に及ぶ。
沢田マンションといえばやっぱりこのスロープ。
立体駐車場のように取り付けられたスロープは、車や自転車に乗りながら2階、3階まであがることができる。
さらにマンションを突っ切り裏手に回り、4階、5階へもつながってるとか。
そしてスロープの下、暗闇につながる真っ暗な穴を入れば地下駐車場もある。
こんなマンション、いままでもこれからもココだけ!
1階で店を構えるオシャレカフェ「藁屋」
同じ並びにはギャラリーやリラクゼーションスポットもある。
そしてもうひとつ、ひときわ目を引くのがこのリフト。
もちろんこれも手作りで、資材などを屋上まで運ぶのに便利。
リフトの下には地下への隠し階段のようなものが出現。
忍者屋敷のようなつくりにワクワクが止まらない!
奥は多目的ホールと書かれたスペースにつながっていて、以前、合気道の道場として使われていたとのこと。
マンションの中も白を基調としたおしゃれ空間。
注意書きは壁に直書きスタイル。
各部屋のドアが個性豊かで、間取りも含め部屋は2つとして同じものはないことを物語っている。
マンション内には坂あり段差ありカーブありと難所が続き、増築したことがよくわかる。
どこへ行けばどこにつながっているのかまったくわからない白亜の迷宮。
迷ってる最中にめぐりあったコインランドリー。
洗濯を待つためのベンチも設置。
意識の高いこの場所にピッタリのお店
オーガニック、ナチュラル、手仕事をコンセプトにした雑貨、エコロジー、ファッションの店「Nossa Bossa」
上階の通路には自転車も停めてあり、乗ったままスロープでくだって買い物に行ける!
2階の裏手には車も駐車。
上階の玄関先まで車で行けちゃうってすごい便利!
マンションなのに緑豊かな沢田マンション。
スロープの脇では柿が実り、そこかしこで季節の花が咲いていて、外壁には土が盛られ家庭菜園もできる。
裏側は明かり取りでしょうか。
鉄格子むき出しの箇所がいくつもある。
こちらはほぼ通路全体がむき出し鉄格子。
下の階丸見えで歩くのがこわい!
裏手の通路を歩いて4階へ
4階にはなんと、池もあって滝もある!!
ここ、4階ですよ!
さらに屋上では動物を飼っていたり畑が広がっていたりと、1970年代に作られたとは思えぬアバンギャルドな発想。
見える赤いクレーンももちろん自作。
ちなみに沢田マンションは現在の法律では「違法建築」とされてるわけなんだけど、もろもろの理由で黙認されている治外法権物件。
高知を訪れたら一度見学に行ってみて。
沢田マンション
住所: 高知県高知市薊野(あぞうの)北町一丁目10-3
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