荻窪駅から徒歩6分
レトロ好きなら誰もが憧れる宿
西郊ロッヂングに泊まってきました。
暗闇に浮かび上がる登録有形文化財。
暗くてよく見えなくてもその重厚な貫禄はわかるもんですね。
西郊ロッヂングは昭和5年に建てられた、もともとは高級下宿屋。
この、よく写真で見る西郊ロッヂングと書かれ、銅版葺きドームを掲げたこの館は昭和13年にできた新館。
現在は賃貸マンションとして貸出中。
新館の隣にあるこの純和風な入り口が、泊まれる文化財。
西郊ロッヂングの本館、旅館西郊(せいこう)。
昭和5年に建てられた本館は、もともと洋館としてスタート。
少しずつ手をいれて現在ではその面影もわからないほど和風の旅館へと大変身。
隅々にまで行き渡る意匠の数々が素晴らしいと、建築好き、レトロ好き、日本好きの外国人まで幅広い人気。
高級そうな門を開けると、背筋が伸びる入り口がお目見え。
「こんばんわ~」と入ると、とてもやさしそうな女将さんが迎えてくださいました。
入ると桜の寄せ木で作られた広い床。
赤いじゅうたんが敷き詰められた階段と、煌々と光る洋風の照明が高級感を演出。
玄関の隣には、洋間の高級下宿屋時代の名残がうかがえるロビー。
かつては食堂として使われていたのだそう。
大きなマントルピース(※)の中ではガスストーブが焚かれていたんだとか。
装飾タイルは大正~昭和初期にかけてヨーロッパで流行っていたもの。
その隣、ケース入りの人形を乗せる台として使われているのは、戦前に販売されていた電気蓄音機。
かつてはラジオやレコードが流れ、戦時中は軍歌も流していたという。
めちゃくちゃしれっと貴重なものが置かれていて緊張が走るロビー。
※マントルピースとは、居間やホールの壁につくりつけられた、装飾をもつ暖炉。
「西の郊外だから西郊。
最初は全部洋間の下宿屋だったからロッヂングと名付けました。」
お話好きの女将さんが、おそらく何万回も説明してるであろう西郊の見どころや歴史を、丁寧に話してくださいます。
ロビーには西郊が掲載された本や雑誌がいっぱいあるので、じっくりお勉強しよう。
今回泊まったのは菊の間。
1泊素泊まりで7000円。
部屋の位置や広さ、装飾によって値段が違う。
天井や柱、欄間に意匠がほどこされ職人技が光る。
部屋の作りはそれぞれ違っていて、粋な遊び心が存分に味わえるのがポイント。
荷物を置いたら早速館内を散策してみよう。
旅館西郊は“コの字”型にできていて、真ん中は50坪ある広い庭。
部屋のどこからでも庭が見えるようにできている。
こちらが隣接する賃貸マンションの西郊ロッヂング。
現在12部屋あり、常に満室状態。
めちゃくちゃ古そうなカミソリとシャンプーの自販機
浴槽は意外と今風で清潔に保たれています。
翌朝
夜には見えなかったものが見えるチャンス
早起きして散策しよう。
夜とはまた違う朝の廊下。
夜には気づかなかった細かい意匠が見えてきて楽しい。
夜は見えなかった50坪の庭園。
周りは背の高いマンションばかり建っているのに、ここだけは自然豊かな癒しスポット。
朝になったら空いてるお部屋をご覧になってと、女将さんのはからいで
他のお部屋も見せてくれることに。
やったー!!
以前は各部屋に残っていたマントルピースが唯一残っているお部屋。
ここにはクローゼットがあって、ベッドがあって、各部屋に電話もつながっていたんですよと丁寧に解説をしていただきました。
こちらはもっとも装飾に手の込んだ「松の間」
奥の部屋の天井は船底。
手前の部屋の天井は網代と、異なる意匠。
随所にこだわりを感じる素晴らしいデザイン。
庭を臨む大きな窓ガラスは、ほとんどが戦後の改修当時のもの。
近くで見ると、表面が波打っていることがわかる。
藤棚や小池、石灯篭もある庭園には、季節によってさまざまな花が楽しめ、春には桜、秋には紅葉も。
窓のフチには細かい装飾もあって油断できない。
建物の素晴らしさはもちろん、女将さんのやさしさに居心地の良さを感じる旅館西郊。
最近は団体での宴会・同窓会・大広間での古典芸能・お芝居・コンサートも開かれ、
宿泊だけでなく、イベントにも使われるんですって。
まずは東京の宿泊に一度利用してみては。
旅館西郊
住所: 東京都杉並区荻窪3-38-9
TEL: 03-3391-0606
料金: 1泊素泊まり1名6500円~
★★★お知らせ★★★
商店街好きの私が今まで巡りに巡ってきた300カ所以上の商店街から、選りすぐりの50をまとめた本「商店街さんぽ ビンテージなまち並み50」(学芸出版社)が発売中です!
商店街とその周りの見どころや、楽しみ方を紹介しています。
路地好き、レトロ好きに大好評!!
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西郊ロッヂングに泊まってきました。
暗闇に浮かび上がる登録有形文化財。
暗くてよく見えなくてもその重厚な貫禄はわかるもんですね。
西郊ロッヂングは昭和5年に建てられた、もともとは高級下宿屋。
この、よく写真で見る西郊ロッヂングと書かれ、銅版葺きドームを掲げたこの館は昭和13年にできた新館。
現在は賃貸マンションとして貸出中。
新館の隣にあるこの純和風な入り口が、泊まれる文化財。
西郊ロッヂングの本館、旅館西郊(せいこう)。
昭和5年に建てられた本館は、もともと洋館としてスタート。
少しずつ手をいれて現在ではその面影もわからないほど和風の旅館へと大変身。
隅々にまで行き渡る意匠の数々が素晴らしいと、建築好き、レトロ好き、日本好きの外国人まで幅広い人気。
高級そうな門を開けると、背筋が伸びる入り口がお目見え。
「こんばんわ~」と入ると、とてもやさしそうな女将さんが迎えてくださいました。
入ると桜の寄せ木で作られた広い床。
赤いじゅうたんが敷き詰められた階段と、煌々と光る洋風の照明が高級感を演出。
玄関の隣には、洋間の高級下宿屋時代の名残がうかがえるロビー。
かつては食堂として使われていたのだそう。
大きなマントルピース(※)の中ではガスストーブが焚かれていたんだとか。
装飾タイルは大正~昭和初期にかけてヨーロッパで流行っていたもの。
その隣、ケース入りの人形を乗せる台として使われているのは、戦前に販売されていた電気蓄音機。
かつてはラジオやレコードが流れ、戦時中は軍歌も流していたという。
めちゃくちゃしれっと貴重なものが置かれていて緊張が走るロビー。
※マントルピースとは、居間やホールの壁につくりつけられた、装飾をもつ暖炉。
「西の郊外だから西郊。
最初は全部洋間の下宿屋だったからロッヂングと名付けました。」
お話好きの女将さんが、おそらく何万回も説明してるであろう西郊の見どころや歴史を、丁寧に話してくださいます。
ロビーには西郊が掲載された本や雑誌がいっぱいあるので、じっくりお勉強しよう。
今回泊まったのは菊の間。
1泊素泊まりで7000円。
部屋の位置や広さ、装飾によって値段が違う。
天井や柱、欄間に意匠がほどこされ職人技が光る。
部屋の作りはそれぞれ違っていて、粋な遊び心が存分に味わえるのがポイント。
荷物を置いたら早速館内を散策してみよう。
旅館西郊は“コの字”型にできていて、真ん中は50坪ある広い庭。
部屋のどこからでも庭が見えるようにできている。
こちらが隣接する賃貸マンションの西郊ロッヂング。
現在12部屋あり、常に満室状態。
めちゃくちゃ古そうなカミソリとシャンプーの自販機
浴槽は意外と今風で清潔に保たれています。
翌朝
夜には見えなかったものが見えるチャンス
早起きして散策しよう。
夜とはまた違う朝の廊下。
夜には気づかなかった細かい意匠が見えてきて楽しい。
夜は見えなかった50坪の庭園。
周りは背の高いマンションばかり建っているのに、ここだけは自然豊かな癒しスポット。
朝になったら空いてるお部屋をご覧になってと、女将さんのはからいで
他のお部屋も見せてくれることに。
やったー!!
以前は各部屋に残っていたマントルピースが唯一残っているお部屋。
ここにはクローゼットがあって、ベッドがあって、各部屋に電話もつながっていたんですよと丁寧に解説をしていただきました。
こちらはもっとも装飾に手の込んだ「松の間」
奥の部屋の天井は船底。
手前の部屋の天井は網代と、異なる意匠。
随所にこだわりを感じる素晴らしいデザイン。
庭を臨む大きな窓ガラスは、ほとんどが戦後の改修当時のもの。
近くで見ると、表面が波打っていることがわかる。
藤棚や小池、石灯篭もある庭園には、季節によってさまざまな花が楽しめ、春には桜、秋には紅葉も。
窓のフチには細かい装飾もあって油断できない。
建物の素晴らしさはもちろん、女将さんのやさしさに居心地の良さを感じる旅館西郊。
最近は団体での宴会・同窓会・大広間での古典芸能・お芝居・コンサートも開かれ、
宿泊だけでなく、イベントにも使われるんですって。
まずは東京の宿泊に一度利用してみては。
旅館西郊
住所: 東京都杉並区荻窪3-38-9
TEL: 03-3391-0606
料金: 1泊素泊まり1名6500円~
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