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徳島県三好市山城町には昔から、妖怪や怪伝説が多く伝わっていて
世界妖怪協会の「怪遺産」として認定されているんだとか。

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実際に妖怪がいるかどうかわからないけど、妖怪とは結局
こどもが悪いことをしたり、山や川で危険な場所に近づかないようにするためとか、
危ない目に合わないように身を守る知恵とか、
不思議な事件や事故が起こったら妖怪のせいにするとか、
いうこときかねえやつを従わせたり、わからないことを解決させるために、
妖怪を用いて語られてきたのが始まり。
でもこれだけ険しい自然の中なら、どんな不思議なことが起こってもおかしくないかも。

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有名観光スポット、大歩危峡のすぐそばにある道の駅大歩危には
このあたりの妖怪伝説を集めた妖怪屋敷があるので、妖怪好きは必見。

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食事スペースやおみやげコーナー
キレイなトイレも揃っている道の駅内の半分のスペースを使って
妖怪屋敷という施設が2010年にオープン。
入り口ではこの地域が出身地とされているこなきじじいもお出迎え。

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入ると早速、インスタ映えする巨大な大天狗。
大天狗は天候を操ることができることから、山の天気が急激に変わるのは天狗の仕業ってこと。
ね?不思議なことも妖怪のせいといわれれば納得するっしょ??

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チャーミングな表情で歓迎してくれているのは高入道(たかにゅうどう)。
今から60年ほど前、ある男がなにかに憑りつかれたようになり、
家の前を子供たちが通りかかると「高入道じゃー!」と叫んでおどかし
「おまえらに金の玉をやるぞ!」と言っては石ころを投げつけたりしたのだそう。
いまでも日本各地で現れそうだし、ああゆうのは妖怪だったのか。

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並ぶ妖怪はどれも精巧に作られていてかわいげのあるものばかり。

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セクシーなカラダを見せびらかす化粧たぬき

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こちらは見ての通りのおにばば。
夜、若宮という社の前を通るとおにばばが躍り出てきて食べようとすることから
夜に外をうろつくものが減り、獣に襲われたり、山賊にあったりしなくなったそうな。

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なんだこれ!
ドラクエのモンスターでこんなのいなかった??
この妖怪の名はヤギョウサン・クビキレウマ。
節分の晩に「おかずが少ない」とかいうと、ヤギョウサンが来るから
おかずたくさんといって食べなさいと昔は親が子供に教えていたそうな。
ヤギョウサンはクビキレウマという首のない馬に乗って現れ、これに遭ったら
蹴り殺されるそうなので、親の言うことは守り、ワガママは言ってはダメと言い聞かせるとのこと。
怖すぎるでしょこれ。そりゃいやでも言うこと聞くわ。

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こんな感じで、憎めない姿の妖怪人形にはひとつひとつ解説が書かれていてわかりやすい。

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むかしむかし、日暮れになるととてもキレイな2人の女が出てきて通る人を惑わしていた。
今でいう逆ナンみたいなことで、ついていくと恐ろしい目にあってたそうな。
殿さまは、村人を困らせる女が出てこんようにと、さむらいに命令し女を切り捨てると
キレイな女は頭のてっぺんがハゲた古たぬきだったというお話。
この話の教訓は、世のキレイな女は実は、ハゲたたぬきですよ、騙されるなよということですね。

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こちらは銭貸し妖怪。
銭の入った袋を担ぎ、銭を貸してくれるが、
次の節分の夜に返さなければ、恐ろしい事になるといわれている。
ある男が返す当てが出来ず困っていると、村の年寄りが知恵を貸してくれた。
四つ辻に仰向けに寝て、
腹にお椀、尻に錠前を置いて待ち、
銭貸し妖怪はそれを見て、
「払わん(腹椀)」に「決上(尻錠)」
=払わないとお上の人が決定したという意味。
と読み取り、諦めてしぶしぶ帰って行ったという。
これは一休さん的なとんちの効いたお話ですか?

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それよりこの、お尻に錠前を付けた男ってもしかして
元祖国際秘宝館にいた
お尻に乗って遊ぶ遊具のモデルなのでは!?

図1
※それがこれ。

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めちゃくちゃうどんばかり食べるうどんたぬき。
これがのちの、たぬきうどんの起源である。(ウソ)

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まだまだ妖怪はいっぱい、見応え充分。

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とある家に京都から来たというお姫さんが立ち寄って
「一晩泊めてほしい」と頼んできた。
泊めてあげることにしたところお姫さんは
「寝ている姿を決して見ないでほしい」といって座敷に入っていった。
見るなといわれて逆に見たくなったじいさんとばあさんは障子に穴をあけて座敷の中を見てしまった。

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するとお姫さんの姿はなく、大きな龍が寝ていたそうな。
次の日お姫さんは
「本当の姿を見られたので礼はできない」といい
庭に出ると雲を呼びのぼっていったんじゃと。
あれ?この話聞いたことあるよね?
鶴の恩返しのオマージュかな??

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このあたりは川に入ると遭遇するとされる
川遊びへの警鐘を鳴らす妖怪たち。

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妖怪のモチーフはたぬきやヘビなど、日常的に見かける動物がなりやすい。

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ズラリ並ぶ、祭りに使われる妖怪のお面の上には巨大な閻魔大王。
徳島県のここ山城町と、隣の愛媛県との県境には
エンマノタオ(閻魔の峠)という峠があって
昔ここには閻魔大王がいて、国越えする者を地獄行きか天国行きか、決めていた
ということから閻魔大王も妖怪の仲間入り。

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地獄を表すオニやシカバネもやっぱりかわいいんだな~

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ここまで来てまだ帰らないで!
2階の石の博物館もついでに見てって!お願い!!

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石の博物館はこんな感じで、想像の範囲内の展示空間。
原石と加工された宝石なんかが整然と陳列。

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柱の横っちょには、モロンと無防備に置かれた石も。

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こども人気も獲得するべく、唐突に置かれた石琴。
ひととおり奏でて、石の博物館に来たことを実感しよう。


道の駅大歩危・妖怪屋敷

住所: 徳島県三好市山城町上名1553-1
TEL: 0883-84-1489
営業時間: 9:00~17:00
定休日: 無休
入場料: おとな500円




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