西暦709年に建立されたという、越後最古のお寺、国上寺にやってまいりました。
710年が「なんと見事な平城京」だからえーっと、何時代ですか？



とにかくそれだけ歴史があるお寺ですから、さまざまなご利益もあるってわけで、境内にはありとあらゆる神様がスタンバイ。
日ごろの功徳の成果を試すおみくじも充実。
さらに最近では「SNSの炎上供養」なんてのもやっているという、歴史もありながらアバンギャルドな姿勢ももつ、目が離せないお寺なんですね。


▲雷井戸


▲五鈷（ごこ）掛けの松


▲パワースポット

境内には昔話に登場するアイテムやパワースポットもゴロゴロ。
参拝に訪れるだけでパワーがみなぎりそうです。



それだけ歴史があれば歴史上の人物とも関わりがあるというわけで、こちらは良寛というお坊さん。
人生で一番イケてた30年間をこの国上寺の五合庵で過ごしたらしい。



さて、ここ一番の見どころは御本堂。
階段を登るとそこには癒しのお浄土がございます。



こちらがその御本堂。
素人目で見てもめちゃくちゃ立派なのが一目瞭然。
その本堂の壁にご注目ください。




ななななんだ！！この美しい絵は！！
こちら、2019年に日本画家である木村了子さんが描いた「イケメン官能絵巻」。
若者や女性のお寺離れに歯止めをかけるために、この寺にゆかりのある歴史上の人物がセクシーなイケメンになり、女性本能を刺激しているというわけ。
こりゃすごい！！
絵巻は本堂の周りをぐるりと４面に渡って描かれているので、順番に見ていこう！



こちら西側。
描かれている大きな松は、境内にもある五鈷（ごこ）掛けの松。



こちら、いい筋肉と半ケツにありがとうといいたくなるのは源義経。
兄である源頼朝の追っ手から逃げながら国上寺に身を寄せたので、山伏姿と少年時代の白拍子女装姿をかけ合わせた艶っぽい衣装がセクシー度アップ。
笛の名手であったといういわれから、お気に入りの妾、静御前を想って笛を奏でているシーン。



こちら左のギャル男は、義経に付き従い、国上寺に身を寄せていた弁慶。
身を隠さなくてはならない義経とは違い、いつでも戦ができるよう、常に身体を鍛え、すぐ動けるよう半裸で過ごしていたのでは？と、この姿に。
隣の頭巾を被った青年は、笛の名手といわれる上杉謙信。
病に倒れた恋人を想い奏でているところをそっと弁慶が肩を抱き、やさしく慰めているシーン。
むふふ。眺めているだけで女がうずきますなあ。



五鈷掛けの松の上でくつろぐのは、稚児のころ国上寺にいたとされる酒呑童子。
その頭をよしよししているのが、さっき銅像にもあった良寛さん！
めちゃくちゃ若返ったなあ。



続いてこちら北側。
５人の偉人たちが全員で露天風呂に入っているという入浴シーン！



入浴シーンのお楽しみといえばやはり、ポロリを想像しちゃいますよね。
ここではなんと、モザイクの代わりに湯けむりが！
隣にはなにかの暗喩でしょうか、タケノコが元気よく生えてますね。



こちら上杉謙信の前には、ちょうどいい位置に花が！！
なんてお上品なんざましょ！！！



と、こんな具合に鼻の下がのびる美しい絵が、歴史ある寺の壁に並ぶ光景なんて今までどこにもなかったことから、「文化財が原状と変わってしまった」とか「子供の目にふれる場所はダメなのでは」など、物議を醸していたんだとか。
しかしその話題が多くの人の目に留まり、絵巻設置後は何倍もの人が訪れるようになったってんだから、大成功じゃん。



最後に東側。
中国の風水では家の東に龍を飾ると運気が上がるとされていることから、国上寺の永遠の繁栄を祈りつつ、偉人たちが龍に乗って遊ぶシーン。



大股を開いてはしゃぐ弁慶と酒呑童子。
完全にバナナボートに乗るギャルじゃん。



男の色気を見せる良寛。



武将である謙信と義経は、剣を交えながらくんずほぐれつの真っ最中。



初めて見たときは違和感を感じたけど、見ているとだんだん絵の美しさに圧倒されてめちゃくちゃ見惚れてしまうんだよね。
実際目の前にしたら自分はどう感じるか、ぜひ実物を見に行ってほしい～！


国上寺

住所：　新潟県燕市国上1407
TEL：　0256-97-3758
営業時間：　8:30～17:00




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