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昭和11年、天然記念物に指定された吹割(ふきわれ)の滝は、高さ7m、幅30mにもおよび、ごうごうと落下、飛散する瀑布は東洋のナイアガラと呼ばれる超有名観光地であります。

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この滝は岩質のやわらかい部分を川が浸蝕したことで岩に割れ目ができ、このようなかたちになったんですって。
左側に人影が写っていることでその壮大さがおわかりいただけるでしょうか。

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川の周りには整備された遊歩道があるものの柵はなく、近づくと危険なところはロープが張ってあるのみ。
轟音を立てながら流れる川を見ていると、吸い込まれそうで結構怖い。

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そんな観光名所を訪れるわずか数分前、滝のことなんかよりめちゃくちゃ気になる存在を発見したので、みんなで見てみよう。
それは主張の激しい駐車場に車を停め、遊歩道へと続く道を歩き始めたときのこと。

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なんだあれ??
無視できない存在感に思わず足が止まる。

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一歩、また一歩とじわりじわり近づいて観察。
なんの店だろう?滝のそばだし、おみやげ屋さんかな??

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道沿いに商品と文字がズラーッと並び、観光客に猛烈アピール。
これはもう、滝どころじゃない!!

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手描きで書かれたメニューや説明書きってついつい読んじゃう訴求力。
ごちゃごちゃしていてなにから目をつけたらいいか迷っちゃう。

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自家製のみそ漬けや梅干し、はちみつなんかが売ってるらしい。
こうゆうとこの味って再現できなくておいしいんだよね。

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行きも帰りも、どっちの方向から見ても目に入るようにプライスカードを設置。
長年の経験から導き出した宣伝方法に抜かりなし。
それにしても時々書かれている「滝の裕ちゃん」ってなんだ?

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しばらく観察した後、落ち着いてよく見ると、商品の説明の間に「あゆの塩焼き」「焼きだんご」「きのこ汁」といった食事メニューが見えてきた。
店内をのぞくとテーブル席も。
ようやく気づきましたね、あ、ここは食事もできるんだと。

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さらに詳しく見てみると、石原裕次郎の写真と、その上には新聞記事が飾られているのを発見。
聞くと実は、店主は昭和40年代後半から店先で石原裕次郎の歌を熱唱していることで有名だったらしく、その名物店主ぶりから「滝の裕ちゃん」と呼ばれていたらしい。
店を経営していた店主の父が時折、客に詩吟や八木節を披露していたことから、大好きだった石原裕次郎の歌を軽い気持ちで歌い始めたのがきっかけ。
この写真は銀座のクラブで店主が石原裕次郎と一緒に歌ったときのもので、石原裕次郎には「おれの声に似ているな」とまで言われたそう。
しかし最近は「もう石原裕次郎の歌を知ってる人がいないから」と、歌うのをやめてしまったのだそう。
そんなあ!!たしかに昭和生まれの私でさえ石原裕次郎の歌を知らないけど、裕ちゃんの歌声聞いてみたかったなあ。

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裕ちゃんといろいろ話していると、はちみつの隙間に気になるものを発見。
「これはなんですか??」
「ん??これは男性のアレだよ。」
「おとうさんが作ったんですか?」
「そう。」

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店内を見せてもらうと
あ!!!

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「これもですか??」
「そうそう。」
「もっとほかにないですか?」
「ほかにはないね…。」
わたしがうら若き生娘に見えてしまったんでしょうか。
裕ちゃんはそれ以上なにも教えてくれませんでした。

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ちなみに同じ並びにもう1軒、別のお店があるんだけど、こっちはやや控えめなものの、アピールの仕方が裕ちゃんの店に引っ張られている様子。
そばにあれだけ強烈な店があったら、そうなっちゃうよね。


吹割の滝

住所: 群馬県沼田市利根町追貝
駐車場営業時間: 9:00~17:00





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