
米軍基地キャンプ・ハンセンの正面ゲート前には、新開地と呼ばれるエリアが広がってるんですね。
ここは米軍関係者向けの社交街として栄えた名残があって、今でもアメリカンな街の風景が見られるとのことでやってまいりました。

日米の国旗が掲げられたゲートの向こうには、キャンプハンセンの正面ゲート。
なんとなく緊張感が漂うのは気のせいでしょうか。


国道沿い、キャンプハンセンの向かい側にある街並みはこんな感じ。
沖縄市のコザゲート通りのような、英語の看板が目立つ店舗がズラリ。
ここ走っただけで一気にアメリカ気分。

壁や柱にサインポールを直書きした床屋「バーバーハンセン」には、ミリタリーヘヤーカット、12ドルか1200円の文字が。


1本中の道に入ってみるとこんな感じで、見るからに歴史のありそうな建物がズラリ。
それぞれ1軒1軒独立した店舗で、それほど広くなさそうなスナックやバーが軒を連ねる。


コンクリートの壁に直書きされた文字や色は激しく劣化しているものの、そこからうっすら見える文字を読み取るのが楽しい。


ここはライブ&カラオケと書かれた店。
壁にはうっすら「今日の出演バンド」と日月火水木金土の表示が。
どんな流しが歌いに来てたんでしょうか。

なんですか?この意味深な丸窓は??
ステキやん。


うわ~!!かっこいい!!
こちらはレストラントーミーと書かれた店。
TOMI RESTAURANTにはネオン管が入っていて、夜には光ってたんでしょう。
イカす!!

午前中だからこうしてわくわくしながら歩けるけど、日が暮れたらなんとなく治安が悪そうな雰囲気。
夜はどんな街並みなんでしょうか。


また路地が変わると、あれ??こっちの壁はやけにキレイだな。
最近色を塗り替えたんでしょうか??


いかにも映えを意識したような、ポップで明るい色に塗り替えられた店舗が並ぶ。
ガイドブックやインスタグラマーが飛びつきそうな街並みに、逆に私たちは興ざめしちゃいますね。

と、ここで映画撮影のお知らせを発見。
調べによるとどうやら「WindBreaker」という漫画の映画がここで撮影されたとのこと。
え??そのために塗り替えたの??


店舗の壁だけじゃなく、道路やプランター、ベンチまでカラフル。
塗り替えられる前からカラフルでポップなデザインだったのは間違いないんだけど、塗りたてだからかすごく違和感。
この街並みもあと30年くらい経年劣化したら雰囲気が出るんでしょうか。

数年前のストリートビューには映っていない、商店街のゲートまで出現。
劣化したままの建物が並ぶ路地より、こうしたカラフルで明るい路地の方が観光客も訪れやすくていいかもね。


路地が変わると再び、昔の面影をバリバリに残した建物が現存。
この人工的には作れない、塗装の剥がれた感じがいいよね~


このあたりは古い雰囲気を残しつつも、いまだ現役で営業している様子。
日本とは言え、夜のひとり歩きは緊張しそうだな。




突き当りにクラブシャングリア。
かっこいいぜ~!!




まだレトロな雰囲気を保っている建物も、やがて塗り替えられるんでしょうか??
キレイに塗られた新しい街並みとどっちがいい??
私は怪しい雰囲気が残るこっちの方が断然好き~!

シンプルだけど雰囲気のある入り口。

TEA ROOM まっちょ
客層がなんとなく想像できますね。


フードステーションと書かれた居酒屋の壁には、すごい!!
盆栽がずらり勢揃い!

うわ~!!めちゃくちゃかっこいい看板のお店が、ミリタリーファッション専門店になってる!!
なんてセンス抜群なんだ~!!

かつては電球とネオン管でギラギラしてたんだろうな~
塗り直すのも大事だけど、レトロでアメリカンな雰囲気は残しといてほしいですね。

それからついでにもう一カ所、金武町から車で30分くらい離れたこちら、辺野古商店街も寄っていこうよ。

ここは米軍基地キャンプシュワブの建設に伴い、基地建設作業員や米軍関係者向けの飲食街として作られた場所とのこと。
当時はバーやレストランが軒を連ね、2000人以上が暮らすほどの活気があったそうだけど、現在はそのほとんどが住宅地に変わってるんですね。
しかしここにもほんの少しだけ、アメリカンレトロな建物が残ってるんですって。

ガビガビになった辺野古の案内図。
もはやどこになにがあるのか全然わからないけど、とにかく店がいっぱいあったことだけはなんとなくわかる。

まちをウロウロしていると、早速それっぽいのあった!!

こっちにもうっすらアルファベットが見える建物が。
ここにはおじいさんが入っていくところが見え、住居として利用されている様子。

こちらはクラブチャンピオンと壁に直書きされた店。
コンクリート、色味、植物、花ブロック、すべてが沖縄らしくてグッとくる。


こちらにも大きくアルファベットが残されている建物が。
“EAK”から推測するに、おそらくSTEAK屋さんでしょうか。


こちらはコロナの時代まで営業していたとグーグルマップに記録のあるオーシャン。
看板には「シュワブ スシ レストラン」と書かれています。

淡い黄色の壁がかわいいこちらは、ピザタコスと書かれたイタリアンレストラン。

入り口のドアの上にはなにやら見慣れない表示が。
この施設の衛生状態は~と、肝心の文字が消えてますが、それを証明しているのがかつて1972年まで存在していた琉球政府!!
これは見たことない!!

あれ??このあたりの建物は最近塗りなおしたんでしょうか??
塗装が剥がれてないし、文字もハッキリ読み取れます。


このあたりはどうやら2025年9月に公開される映画「宝島」のロケ地らしく、そのために塗り替えられた様子。


ストリートビューなど過去の写真を見ると、同じ店舗名のまま色やデザインを変えた様子。
撮影のためだけに現存する建物を塗り替えちゃうなんて大掛かりだな。


これらも塗り替えられた店舗。
撮影が終わったからといって元に戻るわけじゃなく、これからはこのままいくんですね。
ちなみに大きく書かれた「A」は米軍が公認する飲食店に与えられた営業許可証。



塗り替えられて新たに営業している店舗もちょくちょくあって、観光地としてのポテンシャルはまだまだある雰囲気。
レトロ好きはぜひ訪れてみて。
新開地
住所: 沖縄県国頭郡金武町金武
辺野古社交街
住所: 沖縄県名護市辺野古
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