
むかしむかし、ここの近くに小坂鉱山という全国有数の大銅山があったそうな。
どれくらいすごかったかというと、東北地方でもっとも早く電気が灯ったのが小坂町だったってくらい、とんでもなく儲かっていたんですね。
そのほかにも上水道設備が全町に整備されたり、電気鉄道が走ったり、県下第一の総合病院ができたりと、このまちに都市としての機能が次々整備され、まさに文明開化の最先端だったとのこと。
そんな小坂鉱山で働く労働者のための娯楽施設として誕生した芝居小屋がこちら、康楽館であります。

素人目で見てもなんだこれ!と目を見張るかっこよさ。
明治43年(1910年)に建てられ、修復されながら現在も当時のままの姿で現存。
これはすごい!!

正面はレトロモダンな洋館風なのに対し、横から見ると奥は和風の木造むき出しスタイル。
この、いかにも和洋折衷の建築様式が康楽館最大のポイント。
こんな山奥にこんなハイカラな建物ができたらみんな見に来るよね。

中に入るとこちらはロビー。
真っ赤な絨毯が格式と華やかさをイメージさせ、非日常を演出。
劇場はこうじゃなきゃ!

入り口のそばには当時のチケット売り場、もぎり場も現存。

ここのめちゃくちゃすごいのが、ただ建物を残しておくだけじゃなく、4月から11月はほぼ毎日劇団による公演を開催!
うそでしょ?来てみたらわかるけど、本当にこんな山奥で毎日開催してるの?驚きしかないんだけど。

ここでは入館料だけでガイド付きの見学をすることができて、舞台の下に入って、回り舞台の装置や役者の昇降装置を見せてもらえる。
とはいえ公演中は見られない部分もあって残念。

公演の幕間、数分間の間だけ桟敷席の写真を撮らせてもらえることに。
桟敷席には椅子を並べて、足腰に気を使っている人向けに配慮。
外観はあれだけ洋風なのに、内部は江戸時代後期の純和風芝居小屋というギャップにキュン。

2階部分の手すりなんかはものすごい歴史を感じるド太い木で作られていて感動。
明治時代に作られたものに今でも直に触れられるなんて!

康楽館のトレードマークは、小坂鉱山の「小」でしょうか。
人が寄り添ってるようにも見え、いいデザイン。

天井は洋風で、八角形の枠組みにチューリップ型の電灯。
当時から電気による照明設備があったという、東北でもっとも先進的な劇場だったとのこと。
こうして残され、しかも使われてもいるなんてすばらしすぎるなあ!
なんでもかんでも古いものはぶっ壊して、高層マンション作りゃええわけないもんね!

全国にもまだこういった古い芝居小屋は残されていて、私がおすすめなのは嘉穂劇場と八千代座。
とんでもない迫力で腰抜かすから!絶対見に行った方がいい!

続きまして、康楽館のすぐそばに建っているのがこちら、小坂鉱山事務所。
明治38年(1905年)、小坂鉱山の経営・統括を行う本部事務所として、ここから500m離れた場所に建設。
一度解体され平成13年(2001年)ここに移築、当時の部材を再利用して復元されたとのこと。

見よ!この宮殿のような美しい建築を!ルネッサーンス!!
外観は洋風だけど、使ってる木材は秋田県内に豊富にあった良質なヒバ材。
左右対称の荘厳な外観、正面の大きなバルコニー、屋根に取り付けられた飾り窓、整然と並んだ窓の上の窓飾り。
こんな山奥にこんな城のような洋館があるなんて!!

当時の人々の様子を表した銅像も、たまげたな~!!と、この表情。
そりゃそうでしょうよ。

中に入るとまず目に飛び込んでくるのが、この螺旋階段。
見ての通り木で作られていて、木造とは思えないほど見事な曲線美。
いかに最先端技術を使って贅沢に作られたかがわかりますね。


館内はどこを切り取っても絵になる背景で、ここにピッタリな明治時代の衣装が着れるレンタルサービスも営業中。

アカウントのプロフィールに、お見合い写真に使われてはいかがかな?

こちらはツーリストサロンと書かれた部屋。
団体客の集合場所でしょうか?

広い部屋の一角には海外から贈られたものや、海外にまつわる品が多数展示。
こちらはコソボの人にプレゼントされたものでしょうか。
なにも説明がありません。

こちらは小坂町国際交流員、レイモンドマサイアスさんが寄贈してくれた、北京オリンピックのキャラクター。
なぜこれを??説明がないので、どんな意図があるのか邪推してしまいます。

これは中高生海外旅行体験で買ってきたお土産。

数々の賞状やトロフィーも陳列。
そりゃあこんなに立派な建物だもん、いろんな賞をもらっているでしょう。

自慢の施設 人気投票 第3位
より良い暮らしの場を求めて ─努力・成果・そして夢─パビリオン

秋田中央郵便局において、「平成・私がお薦めする秋田の観光スポット30」を募集した結果、貴観光スポットが頭書のとおりであることを認定します。
これはさすがに第1位でしょ~??と思いきや、
第27位 小坂鉱山事務所 殿 だと!?なーにぃ??
秋田には魅力的なスポットがめちゃくちゃあるもんな~27位も仕方ないか~

建物だけ移築してきても、特に置くものはなかったようで、そのほかの部屋では基本、小坂鉱山の歴史や、関わった重要人物の紹介などを事細かく解説。

こちらは小坂鉱山病院の写真。
創建当時はルネッサンス風の外観が、鉱山事務所に負けないほどの優雅さを見せていた。


よほど置くものがなかったんでしょうか、立派な広いカウンターにポツンと置かれた画面。
手前のボタンを押すことで、小坂鉱山の歴史を動画で見ることができます。


こちらは外観をエキゾチックに飾っているバルコニーの装飾。
藤の花と田の文字を透かし彫りしてあるところで、小坂鉱山を経営していた藤田組を表しているとのこと。
これはかっこいいな~!

小坂鉱山事務所内にはレストランもあって、ステキな空間でおいしいランチを堪能することもできる。
こりゃいいね!!

こちらは小坂鉱山事務所の向かいに建つ旧聖園マリア園。
鉱山従業員のこどもたちのための幼児教育機関として、昭和7年に建てられたもの。

教会のような雰囲気に、マリア園と書かれたトレードマークがかわいい!

中はこんな感じで、ピアノと舞台以外特になにもない。
これならちびっこは遠慮なくぐるぐる走り回れるね!

そして最後はこちら、明治42年(1909年)~平成21年(2009年)まで走っていた小坂鉄道の小坂駅。
現在は小坂鉄道レールパークとして、車両展示や乗車体験などができるテーマパークとして営業中。

ここで一番注目なのが、かつて上野~秋田・青森方面を走っていた寝台特急「あけぼの」
ここ、営業期間中の土曜日のみ寝台個室に泊まれるんだよ~寝台車で寝るの、憧れるよね。

休憩スペースになってる車両は一般の人も見学可能。
こういう車両って非日常的すぎてドキドキしちゃう。


座席は2段ベッド方式になっている。
窓際の柱についてる取っ手を引っ張るとハシゴになって、上段にのぼれる。

天井とベッドの間にぶら下がってるベルトは、寝返りで落っこちないようにするため。

枕元には電灯もついてる。
これ、ちゃんと今でも点く!

通路の壁にあるこれ、なんだろう?と、スタッフの方に聞いてみると

ここで休憩しながらタバコが吸えたんだって。
車窓から景色を眺めながら一服とは、旅情があっていいなあ!!

今ではまったく見かけなくなった吸い殻入れ。

蛍光灯の横には鏡。
ここでネクタイを締めたりして、身だしなみをチェック。
黒ぶちメガネ、スーツ姿、七三分けの日本人が見えてきますなあ!

便所に人が入ってることを知らせるランプ。
この機能は今でも新幹線とかにもあるよね。

これこれ!あったな~!!
封筒みたいな小さい紙にキンキンに冷えた水を入れて飲むやつ!!
懐かしすぎて泣けてくる。

洗面台のイラストがかわいい。

そのほかにも、男子が喜びそうなデカイ鉄の塊や

実際に走っていた蒸気機関車の展示。

実際に使われていた小坂鉄道のいろいろなど、鉄道好きも、そうじゃない人も楽しい。
康楽館・小坂鉱山事務所・小坂鉄道レールパーク、3館共通のチケットも売ってるので、まとめて回ろう!
ここでも寝台列車に泊まれるよ!↓
康楽館
住所: 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山松ノ下2
TEL: 0186-29-3732
休館日: 年末年始
小坂鉄道レールパーク
住所: 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古川20-9
TEL: 0186-25-8890 ※宿泊予約 0186-29-3890
営業時間: 9:00~17:00
営業期間:4月~11月
休園日: 水曜日
公式サイト: 小坂鉄道レールパーク
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